KV2をつくろう(その4

KV2は緑色で色の出方を練習するにはもってこいだと思います。面積の広さ、上面形状もそんなに複雑な形はしておらずとてもシンプル。タイガー戦車に比べても付属品も最小、パーツ点数自体少ないデザインなものですからこういった練習にはもってこいです。

そう思ってちょうどリニューアルされたタミヤのKV2を選んだわけです。

ルーティンーンの塗装を行いいつも同じくらいのレベルの塗装段階を踏み出来上がりが毎回安定するようになるためには車体選びも大事ですね。途中からモチベーションが下がるなんてことを避けたいのですが、練習だと思っているものでも何度かモチベーションがダウンになったのも事実です。

AMMO DIOの薄い緑色アクリルです。ペースト状でかなり体質顔料が多く含まれています。パステルカラー?というくらいの明度調整されています。

白と緑混ぜて作るよりも楽なのでこれをハイライトにしています。

メリハリ。形状がばっちり浮き出ます。

スポンジでチッピングを行っています。グリーンスタッフワールドのなんたらっていうストローに長細いスポンジが入ってるだけのペンのような使い方するものですが、便利だけどこんなのピンセットにスポンジつまんでやるだけで同じことができますから買わんで良しですよ。ツベで見栄えするからやってる感じですから。

一番最初にオキサイドレッドで塗っておいてシリコンバリアーちょろーっと吹っ掛けておいたのでこの時点で剥がしのチッピング。シリコンバリアーの場合、ドライ表面でもパリパリと削れるので有難い。セラカンナでやっていますけど、タミヤの調色スティックで良いです。

本当にはがしているので筆で塗るより本物に近いはず。

マフラーは先に白で塗っておきました。上からMrウェザリングカラーのラストオレンジを塗りつけました。

根本に同マルチブラックを塗りつけ

最後にマルチホワイトを点で乗せる。結果は完成写真でご確認ください。

履帯奥には泥の世界です。先日ユンボやドーザーが置いてある現場を見てきまして、いくつか写真を撮ってきました。マジで使っているものは泥まみれです。要はどこで使われようと日本だろうがヨーロッパだろうが同じことになってる。見え方だけだと理解。ワイルダーのストーニイをフェンダー下に塗りつけます。

欧州の泥は黒いということでグランドブラウンで染め上げる。

さらにステインブラウンで彩度を上げて調整。以上でツンドラのどろんこ終わり。

履帯には隙間に詰まった泥を表現。マッドブラウンペーストを塗りこみます。ウェザリングペーストやウェザリングカラーは価格も安いしお勧め。

タミヤアクリルXF56はメタリックグレー。金属の輝きを遠くから見たときに良い見え方をすると思います。

センターホーンにこすりつけるように塗りました。結構光っていますけど写真写りが良いだけです。実際はもっと落ちます。

これは操縦手かな?フィギュアを塗りました。

履帯に付きすぎた泥を落としています。

出っ張ったところ=地面に接しているところ。としてメタリックグレーで金属っぽさを表現。

要らぬチッピングは余計な演出でありゴミにしかならんと言い聞かせて出来るだけ少なめにしてあります。そこを中心に油彩のペアレントオキサイドレッドブラウンを染みさせています。

赤さびのシミとして点でポイントします。多すぎるものはふき取りました。

一方車体上に乗っかるゴミ。本物のゴミとかたまった泥として作っています。この辺はまだまだ自分のマテリアルが充実できていないのでご紹介には対応できないのですが、スタッフや植物のタネ系統、繊維を混ぜて木工ボンド+水+洗剤一滴で練り合わせ。

適当に隅っこに塗りつけます。

画面左下にあるワイルダーのストーニイで砂と泥を表現。載せすぎ注意です。乾くまで別の塗装へ。

被弾痕にフラットブラックを軽くスモーキィに。

マフラーの先端から先にも煤を演出。

被弾痕に高熱の雰囲気を出すために明灰白色を中心にスポット。

乾いたところを見計らって先ほどの車体の上にのったゴミや泥を着色します。エアブラシでぼんやりとジャーマングレーに塗りました。

筆で泥水のような色をしみこませたりもします。

なんでしょうね。単色の戦車だけど見え方の演出極ふりしてる自分としてはまだやれることがあるのじゃないか。いろいろ模索はしてみても行きつくところの先はまだまだ見えません。精密にやったところで大きくは変化はないだろうと思っています。

模型はやはり絵なのだ。見え方の演出とは対象物のドラマがあるはずで、そこから生み出されるものをいかに想像し表現するかが出来栄えを左右するポイントになる。毎回同じことをやっていてもうまく表現できるかどうかが惑わされるようではだめだ。

そこには常に芸術として見られる目があるのだ。作る方にはその目が求められているのだ。丁寧であっても目が無ければならない。目があっても技術が伴っていなければ評価もされないだろう。

芸術の道は厳しいのだ。(海原雄山 嘘w)

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